セロトニンの働きや効果
セロトニンは具体的に体の中でどのような働きをしているのでしょうか。セロトニンの主な働きや効果をまとめました。
脳内での働き
脳内でのセロトニンの働きは、心のバランスをとる役割以外にもさまざまな役割があります。主な脳内での役割を挙げてみましょう。
・ドーパミン・ノルアドレナリンの分泌を調整し心のバランスを保つ
・睡眠と覚醒のリズムをつかさどる
・痛みを抑制して和らげる
・自律神経を整え代謝を上げる
・抗重力筋(※)に作用して正しい姿勢を保つ(※重力に逆らって姿勢を保つ力)
消化器官での働き
セロトニンは脳内だけでなく、体全体、特に消化器官に多く存在しています。セロトニンは消化器官で脳内とはまた違った働きをしているのです。
セロトニンは、消化器官内のぜん動運動を増やします。ぜん動運動とは消化器官の壁が収縮して、食べ物を先へ先へと送る動きのこと。食べ物は消化器官の中をぜん動運動によって適切な速さで進んでいき、徐々に水分が吸収されて固形物(便)になって排出されていきます。
このため、消化管内のセロトニンが過剰に分泌されるとぜん動運動が活発になり、水分が抜けないまま食べ物が進むので下痢を起こし、セロトニンの分泌が少ないと食べ物が消化器官内に停滞しすぎて水分が過剰に抜け固くなり、便秘がちになります。
血液中での働き
セロトニンは血液の中の血小板にも含まれています。血液中においてのセロトニンは、血液凝固や血管収縮に関係し、止血作用があります。